うちのマンションは公道に出るまでに50メートル以上の長い車路と歩道がある。舗装の車路脇には欅が植えられ、夏になると茂った葉が日光を遮って日陰を作ってくれる。外から帰ってくると、木陰と緑に癒やされるという設計だ。
ところが、欅も生き物。順調に生育する個体もあれば、途中で寿命が尽きる個体もある。とくに車路下には伏流水が流れているので、場所に寄っては欅の根が水浸し、腐って枯死するという結果につながりかねない。実際、今年の夏には、2本枯れてしまった。
対策としては植え替えしかない。木の植え替えにも最適な時期というものがあり、通常2月か3月。6月の総会で説明の上、今回もそれまで待つつもりでしたが、枯れた木の樹木が剥げ落ちて幹がむき出しに。腐敗が進むと、急に倒れて思わぬ事故ともなりかねない。複数の住民からの指摘されたので、時期はずれではあるが、予防保全として、植え替えということになった。
古い木を根元から掘り起こして、若木を植える。この若木が、周りと同じように育つには10年くらいはかかる。今年小学校に入学した子どもたちが高校に入学する頃、きっと大きくなっているだろう。木も子どもたちを見守りながら、一緒に成長していくのだ。「木を植えるのは、100年の大計」というが、誠にそのとおりだ。