杭打ちデータ偽装事件は、隠していたことが次々に明るみに出て来て、もはや旭化成建材の一担当者が勝手に行なったものという説明は誰も信じないところまで来た。国土交通省が同社の立入検査に踏み切ったので、もっとヤバイ情報も出てくるんではないかと推測する。まあ、そっちの方は探訪系有名ブロガー諸氏に任せておいて、私は表題の「書類は電子化すれば」という点についてひとこと。
ともかく建築物を建てようとすると、行政に提出すべき書類がやたら多い。ミッキーのマンションの隣に商業施設が立てられた時に、騒音・日勝・悪臭・道路渋滞などが予想されたので、意見を出そうと思い、まずは建築確認書類一式を行政の窓口で縦覧したことがある。全ページコピーを取ってもらい、マンションの理事全員に配布したl.そのとき、7cmくらいのバインダーいっぱいになった記憶がある。
マンションでも、ボーリングデータ、杭打ちの実績データ、構造計算書等々、ちょっとググれば、「こんなに出すの?」というほどたくさんの書類が要求されていることが分かる。それぞれの書類は理由があって提出が義務付けられているのだろうから「廃止に向けて検討したら?」とは、建設関係のド素人のミッキーが是非を判断することはできない。
しかし、紙である必要性はあるのだろうか? 今の時代、紙で提出する書類はパソコンで作っているはず。手書きで作成していたら、とてもじゃないけど、時間切れになるだろう。であれば、わざわざ印刷して行政に提出(多分、持っていく)する手間暇を減らす必要性あると思う。今やインターネットが利用できるから、行政側がウェブサイトを立ち上げて、そこに電子書類を登録すれば済むようにすればいい。
今回問題となっている杭打ちデータもスプレッドシートで実際の数値そのもの、グラフ化したものを提出すればOKとなると、格段に手間が省ける。そして、電子データで提出することにより、偽装があれば発見が容易になるはず。いまでは類似の写真を探し出す優秀なソフトが簡単に入手できる時代である。過去の杭打ちデータをグラフ化したDBを作り、上記ソフトを利用して類似の画像を検索すれば、「これは流用したな!」という判断が容易にできると思う。
最初、過去データのDBを構築するのが大変だろうけど、一度構築し、追加する仕組みを作り上げれば、たた物の中間検査として、杭打ちが終わった時にデータを出させて、チェックすればいいのだから、運用の手間が多少かかるとはいえ、有効だと思うのだけどなあ。行政も「忙しくてチェックが追いつかない」なんで愚痴をこぼす暇があるのなら、国交省が音頭を取って、DB 構築するほうが「e-Japan」の政府目標にも合致して有益だろう。
寡聞にして知らないが、もうこういうシステムはできているのかな。旭化成建材が通知した3,000件の疑わしき建物で、つぎつぎに偽装データあるいは流用が見つかっているのを見ると、そういう感じも無きにしもあらず。まさか、人が比較しているわけではないよねえ。
[15/11/04:Wed]