3. 閑話休題。修繕計画というのは、縦に修繕工事の項目(大項目、中項目、小項目:マンションの規模や設備にもよるが、100項目を超えることも珍しくない)が並び、横には工事年度(竣工から60年程度が普通)がならぶ。下の表(Fig.1)は、説明のための簡単なサンプルで、工事項目は2項目、工事予定期間は10年という設定である。
Fig.1
4. 工事については、それぞれ単価と工事周期(何年ごとに実施するか)を示している(セルで言うと、B5:C6)。この単価を、工事周期毎に配置していくのだ。A5セルにあるタイル工事で言うと、単価200を3年ごと、インフレ率を加味して配置していけば良いこととなる。3年たったG5セルには、B5*G3という計算式が入ることになる。続いて、6年たったJ5には、B5*J3という計算式が入ることになる。こうして埋めていくのだ。
「なんだ簡単な作業だな!」と思わないで欲しい。60年間3年ごとの工事なら20回、これを100項目に渡って入力するとなると、2,000回の作業である。とてもじゃないが初期入力だけでも大変だ。1回の入力で済むのなら、力仕事でやると言うことも可能だが、資金側をにらんで工事単価や周期を変更することは良くあるのだ。
5. 例えば、シール工事を周期4年から5年に変更する(Fig.1とFig.2のC8)と言うことになれば、これまで4年ごとであった入力を削除して、5年ごとにして式をコピーしていくという作業が発生する(Fig.2参照)。数式の消去は1回でできるとしても、入力は60 ÷ 5 = 12回発生する。同様の修正を10項目すると、120回の作業だ。
Fig.2
最適解を求めてシミュレーションは何回も行うので、1回だけにとどまらないのが普通だ。これを「自動化したい」と思うのは当たり前である。ではどういう式を、何処に入れれば良いのか?
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https://note.com/micky_enu/n/n919c781facd1