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ミッキーのマンション管理よもやま話

湾岸地域の500戸を超えるマンションの管理組合法人理事長。16年間理事長をしていたが、膵臓癌発症して2019年に引退。復帰はないと思っていたが、諸般の事情から2023年に復活。これまで、管理組合のガバナンス構築・制度設計・規約改訂・長期修繕計画・積立金適正化・大規模修繕等、一通りのことは経験してきました。RJC48評議会議員。マンション管理のコンサル引き受けます。

理事長が倒れると・・・2/2 [15/11/06:Fri]

 そこで理事長はどうしたか? 管理規約に則り、3人いる副理事長のうち、最古参の副理事長を指名し「11月末まで、理事長代行をお願いする」と伝えた。理事長の理解としては、すべての権限(例えば、理事会の招集、議案の調整、理事会決議事項の実施、外部業者との契約行為、日々のクレーム処理等)は理事長代行に授権したので、当初予定している11月末まではゆっくりと静養に専念できるというはずであった。
 
 ところが、何年も理事長をやっていると、他の理事や管理人さんは、そういう意識ではなくなる。規程をちゃんと理解しているかどうかも問題だが、「この件は理事長の意見を聞かないと・・・」ということになる。とくにトラブル関係で、規約・細則の解釈を明らかにしないと進まない件に関してはこういう傾向が顕著である。そのために管理会社のフロント(そして法務部)がいるはず何だけど、頼りないのかもしれない。
 
 しかも、「急を要する押印があるので、よろしく」という顛末に至っては噴飯もの。理事長の代わりに金庫の鍵を持っている人もいるので、「そっちに頼んでね」というアレンジができているはずなのに、静養中の理事長に要請が来るとは・・・管理人さんが規約に従った危機管理ができていないという証拠だろう。
 
 これは実に恐ろしい。ミッキーのマンションでは「防災委員会」という専門部会を立ち上げて、今年は「防災本部の設置にまつわる諸問題」を規約に明記する予定である。そのなかには、理事長不在時に大震災が起きた時に災害対策本部の設置手順を明記する予定でいた。だれが本部長に就任するかはある程度大雑把な基準を設けておこうというくらいの認識だったが、平常時に理事長の代理を決めてもなかなかうまく行かないのであれば、非常時はもっと混乱するだろう。これは名指ししておいたほうがいいのかもしれないなあ。
 
 理事長が倒れるというのは、困ったものなんだが、そのおかげで問題点が炙りだされた恰好となり、管理組合としては「災い転じて福となす」という結果となっている。それにしても、理事長も倒れるという前提で種々の政策を考えなきゃいけないなあ。
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