廣田信子さんのブログで、
「工期の短いマンションは買うな!」(http://ameblo.jp/nobuko-hirota/entry-12092237431.html)というエントリーがあった。論点は多いが、そのなかでも、「マンションを購入する顧客にとって、
子供の新学期に間に合うことが絶対条件」という趣旨の文章があって、なるほど! と膝を叩いてしまった。
マンションの竣工は3月半ばが多いような気がする。日本では4月は会計年度代わりで、学校もこれに合わせて新学年になる。学童を持つ親としては、学期の途中で編入するよりも、すべてがリセットされる新学年に合わせて新しい住居に引っ越したいと思うのは、理解できなくもない。
自分自身の入居を振り返ってみると、マンションは3月の半ばに竣工、そこから引っ越しが始まって、4月初め頃まで毎日トラックの行列ができていたそうだ。ミッキー一家は4月になっての引っ越し。子供は小学校6年生に上がる時だったが、今のマンションの学区には通わせないつもりだったので、比較的のんびりとしていた。その前に済んでいた学校に電車で通わせることで学校側の了承を取っていたのだ。
デベからすると、この3月半ばというのは絶対に譲れない納期であって、そのために元請け下請けに「工期絶対厳守」を言い渡していたんだろう。今から考えると、建設時期が不況期で人余り状態だったから、無茶がきいたのかもしれない。当時はマンション管理組合理事長になるなんて夢にも思わなかったから、ミッキーはあまり関心なかったんだよね〜。
件のパークシティLaLa 横浜も「子供の新学期に間に合わなかったら、どうしてくれるんだ? いじめられたら責任取ってくれるのか?」なんて、モンスターペアレントがうるさく言っていたから、工期が遅れる杭の追加打ち込みができなかったんだろうなあ。顧客も悪いよなあ・・・・と思って、分譲時期を調べると、「2007年11月」とある。
あれ? 子供の新学期とは関係ないじゃん。9月の2学期でもない。うーん、だったら、少々遅れても構わなそうなものだけど。途中から転校してきた子供がいじめられるという親の「思い込み」は、故なきものではなく、あちこちで実際に起こっている話だ。我が子が虐めにあうというのは、親としては悪夢であって、それは絶対に避けたいことだろう。だから、新学期に滑り込みたいという要望が出てくるし、デベ側も社会の趨勢に鑑みてこれを是認する。そのしわ寄せが元請け・下請けに波及して無理な工期となっていく。
マスコミも、「余裕のない工期設定はおかしい」と表面的なことだけを追求するのではなく、どうしてそういう工期設定がまかり通るのかという社会的背景にまで踏み込んで論評して欲しいが、ないものねだりだろうか? ちなみに、ミッキーも子供の頃はイジメにあっていた。今でも他人と上手く付き合って行けないのは、その経験が尾を引いているのだろう。イジメの問題については一家言あるが、このブログの趣旨とは関係ないので書かない。