2. 改訂後の文章だけを示すという方法がある。俗に「改め文」という。一部を改訂する法令が、『第○条中「△△△」を「×××」に改める。』というように規定されることから生まれたのだが、一部改訂は、「改める」だけではなく、「削る」、「加える」ことによっても行われるので、その総称でもある。また、法令では一覧表を添付するやり方もある。次の例での1)が「改め文」である。
1) 「『』・・・・・・理事または監事(以下、理事と監事をあわせて「役員」という)になる・・・・・・』という部分を、『・・・・・・役員になる・・・・・・」と改める、
2) 本文は、「改め文」であるが、一覧表を別表として添付する
という2つのやり方がある。以下では、一覧表前提として議論を進めていく。
一覧表はFig. 1のようになることが多いと思われる(思われるというのは、私は使わないから)。すなわち、現規約と改訂案両方をべた書きにするのである。
Fig. 1
この欠点は、「どの箇所を、どういう風に改訂したのか、一見しただけではわからない」ということで、読む方が比較しなければならない。
作る方は楽だが、その分読む方に負担を強いているのである。「不親切だ」と言われても仕方ないだろう。この方法を行政等がまだ用いているとすれば、傲慢だと非難されてもやむを得ないと思う。
3. これを改良したのが、Fig. 2である。改訂案に改訂箇所をまとめて表記することによって、わかりやすくするという方法である。
Fig. 2
1)削除場所は打ち消し線を引き、
2)追加部分には下線を引いて、明示している。
さすがに一つのカラムに両方あるとうるさいという感じは否めない。作る側とすれば、ワープロソフトの変更履歴を残したまま、改訂案のコラムに貼り付ければ良いので、楽なんだけどねえ。