湾岸地域の500戸を超えるマンションの管理組合法人理事長。16年間理事長をしていたが、膵臓癌発症して2019年に引退。復帰はないと思っていたが、諸般の事情から2023年に復活。これまで、管理組合のガバナンス構築・制度設計・規約改訂・長期修繕計画・積立金適正化・大規模修繕等、一通りのことは経験してきました。RJC48評議会議員。マンション管理のコンサル引き受けます。
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ここからは、視点を管理組合に戻して、今年6月の総会議案(一部はまだ検討中)について紹介していく。まずは、もめやすい生活密着案件の駐輪場のラックの取り替えである。
A. ことの発端は、「駐輪場のラックの塗装がはげて、そろそろ塗り直すか、ラック全体を取り替えるか?」という問題意識からである。
長期修繕計画では、20年目のラックの入れ替えは、10百万を超える金額で見積もっていた。計画上は時期尚早であるが、海に近いこともあって、ラックに相当錆が発生している。来期に鉄部塗装を行う祭に、自転車のラックの塗装を実施するのかどうかを決めないと、「塗装の工事範囲が決められない」という問題があった。
「ラックの再塗装はやらない」というのが、私の基本方針であったので、入れ替えを前倒しすることにした。うちよりも1年遅く竣工した隣のマンションは、すでに昨年入れ替えを実施しているので、これ以上は伸ばせない。我慢も限界である。
入居当時は、駐輪場が足らなくて値上げまでしたが、貸し自転車を整備したこともあって、今や利用台数は激減し、ほぼ半数になってしまった。もともと2段式のラックで設置してあったので、長期修繕計画上も同じ2段式でのリプレース予定していたが、利用台数激減と言うこともあって、「2段式は廃止して全部平起きにする」というのが、私の提案である。
B. 理事会で検討すると烏合の衆の集まりとなりかねないので、修繕委員会で取り組むこととして、昨年末から議論を重ねてきた。管理会社に指示して、3社からラックの種類と費用の見積もりを取ったのであるが、どれもピンとこない。これらの提案の主たる問題点は、以下の通り。
1. 従来2段式ラックとする。実際に使用している台数よりも100台以上のキャパを見越す
2. ハイバックなどの大型自転車の置き場所については、2段式ではなく1段式のラックの設置としているが、それでも前輪を入れるガイドは設置する
3. 雨風に晒されない区画の錆の発生等がないラックについてもリプレース前提
C. これらについては、全部駄目出し。
1. 今後は自転車の台数は減る方向であって、増えることはない。一時的に増えるにしても、100台以上はあり得ないので、オーバーキャパ。このために一部区画では2段式が残ることとなる。
2. 大型自転車の止め方を見ると、ガイドに入れる人はまれ。重いこともあってほとんどの人が、手前に止めている。ガイドを設置しても利用していないのが現状
3. 痛んでいないラックまで交換することはない。この区画はほかの区画とは独立していて、デザインの統一を考慮する必要はない
(To be continued)